医療・健康

食事を「朝型」にすると糖尿病が改善する?

朝食のイメージ画像

こんにちは。

今回は『食事を「朝型」にすると糖尿病が改善 血糖コントロールが良好に』という記事を読んで、ほんとかいな?という話です。

食事を「朝型」にすると糖尿病が改善 血糖コントロールが良好に

イスラエルのテルアビブ大学が発表した研究を取り上げていて、結論としては『2型糖尿病のある人は、朝食のカロリーを高めるよう食事を調整すると、体重が減少し、インスリン量も減り、血糖コントロールが改善する』ということのようです。

もちろん単純に朝食のカロリー量を増やすわけではなく、1日の総摂取カロリー量は一定のまま、朝に摂取するカロリー量を高めるように食事を調整するということです。

つまり仮に1日1800kcalの摂取とすると、朝600kcal、昼600kcal、夕600kcalではなく朝900kcal、昼600kcal、夕300kcalって感じにするということですね。

言い換えると「朝にたらふく食べるかわりに夜は少なくしろ」という一度はどこかで聞いたことがあるような話です。

個人的にはまぁそれはそれで悪いことでもないのかなという印象でしたが、体重が減少し、インスリン量も減り、血糖コントロールが改善するとまでいくと、ほんとかいな?と思ってしまいます。

この研究は米国内分泌学会年次総会(ENDO 2018)で発表されたようで、米国内分泌学会のホームページではpress releaseとして閲覧することができます。

High-energy breakfast promotes weight loss, helps reduce total daily insulin dose for type 2 diabetes

ホームページで閲覧できる範囲でわかる対象患者像はというと、肥満の2型糖尿病で、インスリン治療をしている平均年齢69歳の男性18人と女性11人ということでした。

この対象患者を1日の摂取カロリー量は同じながらも、朝に多く、夕に少なく摂取して1日3回食事した群(A群)と、均等に6回に分けて摂取した群(B群)に分けたということです。

3か月経過をみたところ、体重はA群が-5kgでB群は+1.6kg、空腹時血糖はA群が-54 mg/dlでB群は-23mg/dl、1日のインスリン使用量はA群が-20.5単位(54.7から34.8)でB群は+2.2単位(67.8から70)などであったとされています。

うーん、A群とB群の1日摂取カロリー量が同じにしては体重やらインスリン量やらに差がありすぎませんか!?という結果が出たようですね。

こうなると元々の状態が気になるわけですがホームページ上に掲載されている内容では残念ながら詳細を知ることができません。

A群、B群の方達の介入前の基礎代謝や摂取カロリー量などは全くもって不明です。

そもそも肥満の2型糖尿病でインスリン治療をしているという段階で、元々食べ過ぎ・動かな過ぎなんじゃないかと予想されるので、適切なカロリー量にしてあげれば当然体重は落ちます。

なのでA群で体重が落ちたのは適切なカロリー量であったということで片付きます。

問題はB群でなぜ体重が増えたかですが、単純に設定カロリー量が適切じゃなかったのではないかと考えちゃいます。

両群で設定カロリー量が適切だったのであれば、研究の結論としては『食事は1日3回より6回の方が太る』ということになります。

消費カロリー量より摂取カロリー量が少なければ体重は落ちるので適切なカロリー量が設定されていれば、A群もB群も体重は落ちるはずです。

そのうえでA群の方が何かとよければ初めて『A群の食事の仕方の方がB群より良い』と言えますよね。

まぁ摂取カロリーのみならず消費カロリーの増減もありますから、いわゆる運動的なやつがどうだったかも評価する必要がありますが、その点についてもホームページ上では不明です。

またインスリン治療もどんなインスリンがどのように使用されていたのかも不明です。

1日3回摂取であれば食前インスリン投与は3回でしょうが、1日6回にされたB群は食前インスリンを6回も打っていたのでしょうか。

食前6回打ちしていなければ、食後血糖が上昇する時間が増えて当然です。

ということで、現時点で私がわかる範囲では『カロリー摂取は朝に多くして夜は少なくすることは、均等に6回摂取するより体重やら血糖コントロールやらインスリン量やらによいかは不明』です。

原著論文や詳細情報を知っている方がいれば教えていただければ嬉しいです。

それでは。