糖尿病攻略法

糖尿病攻略 – その弐 –

自重トレーニング

こんにちは。

前回の記事では糖尿病攻略法として高強度運動が効率的だというお話をしました。

高強度運動を行って骨格筋のATPを枯渇させていき、AMPKの活性化からのGLUT4のトランスロケーションで血糖を下げるのでしたね。

ポイントはインスリンを必要としないというところです。

では高強度運動ってなんだろうという点を今回はみていきます。

ちなみに本記事での糖尿病は2型糖尿病のことですが、運動についての理解は1型糖尿病でも同じです。

自分だけの全力

高強度と聞いただけで「激しい運動は無理だ!」などと言う方がいるかもしれません。

また、「膝が悪いので強い運動はできない」みたいな方もいるとは思います。

まぁ2型糖尿病になっている方のほとんどは何らかの理由をつけてたいした運動はしていないはずです。

やっていたとしても低強度の運動を少々しているくらいではないでしょうか。

では高強度とは何かということですが、まずは運動の強度について始めに理解していきましょう。

運動の強度というのは、その人にとって負荷が高いか低いかで決まります。

簡単に言うと、運動をする個人にとってキツいと感じるか、思ったより楽だと感じるかが強度になります。

キツいと感じれば強度は高くなっていますし、楽だったのでれば強度は低いということです。

10kgのベンチプレスで考えた場合、重量挙げの選手にとっては楽々で超低強度になりますが、華奢な女性にはキツめで高強度になるでしょう。

いわゆる腹筋運動100回で考えた場合、プロレスラーにとっては低強度ですが、2型糖尿病患者には高強度になるでしょう。

つまり一言で高強度といってもそれは人それぞれということです。

つまりのつまり、高強度とは自分にとってキツいと感じるところまではやりましょうということです。(キツいと感じたところでやめてしまうと中強度くらいで終わってしまうので、キツさを感じてからどこまで頑張れるかが鍵です)

そうすると「激しい運動は無理だ」とか「膝が悪いのでできない」などは通用しなくなります。

「激しい運動は無理」⇒激しくない動きで自分がキツくなるところまでやりましょう。

「○○が悪いのでできない」⇒○○に負担をかけない方法でキツくなるところまでやりましょう。

となります。

自分のできる範囲で目一杯を行えばよいわけですから誰にでもできますし、やらないのは自分がしたくないからです。(疾患などでDrストップの方は除く)

ということで高強度運動というのは己との戦いでもあるのですね。

筋トレがおすすめ

さて高強度運動は自分にもできると理解した今、早くしたくてウズウズしてきたのではないでしょうか。

そう思えた方は糖尿病改善に一歩近づいています。

やりたくない人は放っておいて、早速始めて血糖を下げていきましょう。

では高強度運動は何を行うのがよいでしょうか。

結論としては何を行っても構いません。

好きな運動をやればよいです。

走るのが好きな人は走りまくればいいですし、テニスが好きとかであればテニスをやりまくればいいでしょう。

筋トレが好きな方は筋トレをすればいいのです。

ポイントは運動の種類ではなく強度なわけですからね。

つまり走ってもテニスしても、ちょっと息が上がったかなくらいではいけませんし、筋トレにしてもとりあえず10回やったーではよろしくないということです。

よろしくないというのはあくまで血糖改善の効率のことで、低強度では意味がないというわけではありません。

低強度でもやった分の効果はあるので勘違いはしないでください。

低強度より高強度の方が血糖改善の効率がよいということです。

高強度運動の方が低中強度運動よりもHbA1cが改善していたとする論文もあります。

Resistance Exercise Intensity is Correlated with Attenuation of HbA1c and Insulin in Patients with Type 2 Diabetes: A Systematic Review and Meta-Analysis.

上記の論文は2型糖尿病に対するレジスタンス運動(いわゆる筋トレ)の効果を高強度群と低中等度群で比較してどうであったかを調査したメタアナリシスです。

論文ではレジスタンス運動の強度を1REM 75-100%を高強度群、1REM 20-75%を低中等度群として、運動群422人、非運動群(コントロール群)402人を対象に糖尿病への影響をみています。

75%以上とか未満とは不明なので75%の境界はわかりません。

45-71歳の男女を対象として運動の期間は6-52週となっています。

論文によるとHbA1cの低下は、低中等度群ではコントロール群と比べて平均-0.23、高強度群はコントロール群と比べて平均-0.61低下したとのことです。

レジスタンス運動の具体的な内容は不明ですし1REMの負荷もバラつきがあるわけですが、少なくとも高強度群の方がHbA1cが低下していました。

ちなみに低中強度群のコントロール群と比べての最大下げ幅は-0.7であったのに対して、高強度群の最大下げ幅は-1.82となっています。

そして論文では、高強度群の方が低中強度群より空腹時インスリンが減少していたとも言っています。

つまりインスリン抵抗性の改善がみられたということですね。

高強度運動の方が糖尿病の改善には効率がいいということがわかったところで次は具体的な内容を考えていきましょう。

2型糖尿病になってしまった方々には時間効率がよく見た目もよくなると考えられる筋トレがお奨めです。

まぁHIIT(High Intensity Interval Training:高強度インターバルトレーニング)とかでもいいのですが、今まで運動不足だった方がいきなりやると心臓がびっくりするだけでは済まないかもしれません。

ということで、じゃあ筋トレってどうするの?ってことなのですが、息切れしてしまったので次回に続きます。