糖尿病

高飽和脂肪酸摂取は高炭水化物摂取より食後血糖を上昇させる

脂質の多いケーキ

こんにちは。

今回は、高飽和脂肪酸食の方が高炭水化物食より肝臓内中性脂肪量が増えて食後血糖コントロールも悪化したというお話です。

Intrahepatic Fat and Postprandial Glycemia Increase After Consumption of a Diet Enriched in Saturated Fat Compared With Free Sugars

上記は米国糖尿病学会発行の雑誌Diabetes Careに掲載された論文です。

脂質や血糖に影響を与える内服をしておらず喫煙もしていない健康な16人の過体重(BMI 25-30)男性を、高飽和脂肪酸食(以下、高SFA)と高炭水化物(以下、高Carb)の2群に分けて4週間摂取した後、2週間空けて摂取の食事を逆転させるというクロスオーバー試験となっています。

この論文の目的は減量を目的とせずに高SFA食と高Carbを比べたらいったいどうなるのかを調べることです。

何故そんなことをしたかというと、低糖質・高脂肪食が2型糖尿病の治療食として報告されてきているものの、それらは減量を目的として低カロリーに設定されているものばかりだったからです。

カロリーロスで減量していけば、そりゃ結果としては良いだろう。と考えられるわけですね。

それでは、減量を意識しないで食べたら高SFAと高Carbでどうなるのかを調査しよう。ということです。

ということで参加者に「高SFA食はこんな感じで、高Carbはこんな感じで食べてね。でも体重は現状を維持してね。」と指導して食事内容はある程度参加者に任せて、最終的に代謝などがどうなったのかを調べています。

高SFA群は1日摂取カロリーのうちエネルギー栄養バランスが脂質45%(うち飽和脂肪酸20%)、炭水化物40%、タンパク質15%と指示されています。

そして、赤身肉と肉製品、全脂肪乳製品、ファーストフード(ハンバーガー、ピザなど)を食べるようにアドバイスされ、チーズやオールバタービスケットやミルクチョコレートなどが毎日〜15gの飽和脂肪酸の提供を受けました。

高Carbは1日摂取カロリーのうちエネルギー栄養バランスは脂質20%、炭水化物65%、タンパク質15%と指示されています。

そして、低脂質、高GI食を食べるようにアドバイスされ、キャンディーや砂糖を含んだ飲み物が毎日~100gの提供を受けました。

運動に関しては、研究前と変わらずいつも通りに生活するように指示されました。

結果がどうなったのかといいますと、4週間ずつ高SFAと高Carbを摂取した後に、標準的な栄養バランスの食事を摂取してもらったところ、高SFAを摂取した後の方が食後血糖や食後インスリンが上昇していました。

高SFAによって肝臓と末梢のインスリン感受性が低下したことが要因と考えられました。

また肝臓内の中性脂肪は高SFAで最大37%増量していたのに対して、高Carbではほとんど変化がありませんでした。

体重は高SFA群で増加が認められました。

摂取カロリーを見てみると、摂取カロリーでは高SFAでは1日摂取カロリーが約2,700kcal、高Carbでは約2,400kcalとなっていました。

論文では減量を目的としない場合には高SFAではカロリーが高くなる傾向があり体重が増えやすいとしています。

まとめると、減量を目的としない場合には高脂肪食は高カロリーとなりやすい傾向があり、高炭水化物食よりも代謝への悪影響があるとのことです。

1日130g以内とかの糖質制限を行っている方は要注意ですね。